trick or adventure

10月31日と言えば

俺のマブダチの誕生日なんだけど



世間的には

ハロウィンの日



様々な思惑が複雑に絡み合い

去年のクラスメイトで

昼休みにお菓子パーティーしようよ

なんて企画が回ってきた

男女混合で

多目的室を貸し切って



メールが来た時から

これは無いなって思って

欠席表明してた



だって

お菓子パーティーって

仲良い女子でキャイキャイやるからこそ

楽しい物じゃん



そこに下手に男子が混ざって

どうなのよ？

って感じた



そもそもウチのクラス

運動部男子の社交性は

あんまり良くなかったし

女子と世間話する事すら

ほとんどない

文化系の男が多少集まったところで

むしろ迷惑じゃないか



大体

昼休みは

お弁当を食べなさいと

そんなんだから太るんだぞと

言いたい



という訳で

当日も

自分の教室の端っこで

独りでお弁当食べてたのだけれど



去年のクラスメイトが現れ

「行こうゼ！」

いや行かねえよ

「そんな事言うなって！」

いや漢文の勉強するから

「頼むよ！」

いやだよ



そんな会話の末

お弁当箱をモノ質に取られた俺は

漢文の教材と弁当を持って

泣く泣く多目的室へ向かう



多目的室の外には

男子が２人くらい

多目的室の中には

女子が２０人くらい



ほら見ろよ

オイシイとかそんな感情は皆無



とりあえず教室の端っこで

お弁当を消化してると

お菓子パーティーにお菓子を持参しない

何しに来たのやらみたいな男子集団に

お菓子をくれる女子の優しさといったらね



優しさと言うより

憐れみだったかもだけど



お弁当を消化し終えると

フロンティアスピリッツ溢れる

漢達の後を追って

女子の輪に入り

というか割り込み

それなりに騒がせていただきました



楽しくなかった訳ではないが

無力と無謀を体感した一時でしたとさ